
会社員しながら社長になることで手取りが増え、節税になるなら会社を設立したいと考えていませんか。一方で、「会社にバレて面倒なことになるのは絶対に避けたい」という不安もありますよね。
会社員しながら社長になることもできます。しかし、社会保険が原因で今働いている会社にバレるリスクがあるため、事前の対策が大切です。
この記事では、会社員しながら社長になるメリットや手取りを増やす方法について解説します。
この記事で分かること
- 本業の勤務先に会社設立がバレる原因と対策
- 会社設立で手取りを増やす方法
- 会社設立が失敗しないためのポイント
Q. そもそも会社員が社長になっても大丈夫ですか?
A. 法律上は問題ありません。会社員が法人を設立し代表になることは可能です。ただし、勤務先の就業規則との兼ね合いがあるため、トラブルを避けるための対策をしましょう。
Q. 会社にバレる主な原因は何ですか?
A. 最もバレやすいのは、社会保険の手続きを通じて勤務先に通知が届くケースです。社会保険以外のケースや対策については、後で詳しく解説しています。
Q. 法人を作ると手取りは増えますか?
A. 本業に依存しない収入源を確保できるため、増やすことはできるでしょう。会社設立後に発生するコストがあるため、失敗しないためには事前に知ることが大切です。
- 0.1.1. この記事で分かること
- 1. 会社員しながら社長になるメリット
- 1.1. 本業に依存しない収入源を確保できる
- 1.2. 万が一のリスクを法人に限定できる
- 1.3. 将来の相続対策ができる
- 1.4. 社会的信用が高くなる
- 1.5. 住民税の増加による副業がバレるリスクを軽減できる
- 2. 会社設立が本業の会社にバレるケースと対策
- 2.1. ケース1:社会保険の二重加入の通知が届く
- 2.2. ケース2:設立した会社の登記情報を見られる
- 2.3. ケース3:同僚へのうっかり発言やSNSで匂わせる
- 3. 会社設立で手取りを増やす方法
- 3.1. 所得税と法人税の税率差を利用する
- 3.2. 配当金を受け取る
- 3.3. 役員社宅制度を活用する
- 3.4. 出張手当を受け取る
- 3.5. 家族へ給与を支払う
- 4. 会社設立が失敗しないためのポイント
- 4.1. 会社形態による違いを理解する
- 4.2. 法人口座の開設ができる資本金にする
- 4.3. 会社設立後のコストを把握する
- 4.4. 本業の繁忙期を避けた決算月にする
- 4.5. 設立前から専門家に相談する
- 5. まとめ
会社員しながら社長になるメリット
会社員のまま社長になると聞くと、「本当にそんなことができるの?」「リスクが高そうで不安」と感じますよね。具体的には、以下のメリットがあげられます。
- 本業に依存しない収入源を確保できる
- 万が一のリスクを法人に限定できる
- 将来の相続対策ができる
- 社会的信用が高くなる
- 住民税の増加による副業がバレるリスクを軽減できる
それでは、順にみていきましょう。
本業に依存しない収入源を確保できる
会社員の収入は安定している反面、会社の業績や人事評価に左右されます。自分で会社を作ることで、本業とは関係ない収入源を確保できます。
最初は小さな売上でも問題ありません。会社員しながら社長になるのは、今すぐ大きく稼ぐためではなく、将来の選択肢を増やすためですよね。本業があるからこそ、焦らず中長期で事業を育てられるのも、会社員社長ならではの強みです。
万が一のリスクを法人に限定できる
個人事業主の場合、事業でトラブルが起きると、原則として個人の財産まで責任が及びます。
一方、法人は会社と個人は別人格のため、事業上のリスクは法人の範囲に限定されます。もちろん全ての責任がゼロになるわけではありませんが、通常は出資した範囲内の有限責任です。
事業の失敗が個人の生活崩壊になりにくい点は安心ですね。本業と生活を守りながら挑戦できるのは、法人ならではのメリットと言えます。
将来の相続対策ができる
相続対策は、資産が大きくなってから考えるものと思われがちです。しかし実際には、早い段階から法人に利益を蓄積しておくことが、将来の相続税対策につながるケースもあります。
個人で資産を増やすよりも、法人という器を使って資産を管理することで相続対策の選択肢は広がります。特に不動産経営される方は、不動産取得税や名義変更費用などを削減できるため、効果的です。
社会的信用が高くなる
法人の代表という立場は、個人よりも社会的な信用を得やすい場面があります。例えば、取引先との契約、融資、ビジネス上の交渉など、社長であること自体が信頼材料になることも少なくありません。
会社員としての肩書きに加えて、社長という立場を持つことで、ビジネスの幅が広がる可能性があります。
住民税の増加による副業がバレるリスクを軽減できる
副業が会社に知られるきっかけとして多いのが、住民税の金額の変化です。個人で副業収入を得ると本業の給与と合算され、住民税の通知で会社に気づかれるリスクがあります。
一方、法人で利益を出しても個人の収入が増えるわけではありません。設立した会社からあえて役員報酬を受け取らなければ、個人の住民税額に影響を与えずに法人を運営することも可能です。
ただし、やり方を間違えると「思っていたのと違う」「逆に不安が増えた」という結果にもなりかねません。 自分の状況で本当に法人が向いているのか、どんな設計にすべきかは専門家の視点が欠かせません。
「会社にバレずに進めたい」「節税や将来設計まで含めて考えたい」という方は、木下博昭税理士事務所にご相談ください。
会社設立が本業の会社にバレるケースと対策
会社員のまま会社を作るうえで不安になるのは、勤務先の会社にバレないかという点ではないでしょうか。ここでは、会社設立が本業の会社にバレるケースと、その対策を具体的に見ていきましょう。
ケース1:社会保険の二重加入の通知が届く
もっとも注意が必要なのが、社会保険です。本業の会社で社会保険に加入している状態で、設立した会社から役員報酬を受け取り社会保険に加入すると、社会保険の二重加入となるでしょう。
二重加入になると勤務先に通知が届き、法人設立がバレるケースは少なくありません。対策としては、設立直後は役員報酬を出さない、もしくは社会保険の扱いを慎重に設計することが重要です。
役員報酬ではなく、会社から配当金を受け取ることも可能です。
ケース2:設立した会社の登記情報を見られる
法人を設立すると、会社の登記情報は公開情報になります。誰でも閲覧・取得ができるため、登記情報が原因でバレる可能性があります。
ただし、現実的には、会社名や代表者名をわざわざ調べない限り、偶然見つかるケースはほとんどないでしょう。問題になりやすいのは、本業の業界と同じ分野で会社を作った場合や、会社名・事業内容が本業と強く結びつく場合です。
対策としては、本業と直接競合しない事業内容にしたり、会社名から個人が特定されにくい工夫をしたりするといった点が挙げられます。
ケース3:同僚へのうっかり発言やSNSで匂わせる
意外と多いのが、人づてやSNSが原因でバレるケースです。「最近金回りが良くなった」「実は会社を作っていて」といった何気ない一言が、思わぬ形で広がることがあります。
また、実名でSNS発信をしたり、会社名や事業内容を詳しく書きすぎたりすると、そこから身元が特定されるリスクもあります。法人設立後は、お金の使い方や発言内容、SNSの運用まで含めて情報管理が必要です。
対策としては、誰かが言わなければバレないというより、最初から話さない前提で行動するくらいの意識が必要です。
会社設立で手取りを増やす方法
会社を作る目的は収入を増やすことよりも、手取りを増やすことではないでしょうか。同じ利益でも、受け取り方を工夫することで手元に残るお金を増やせるのが、会社設立のメリットです。
ここでは、社長が無理なく手取りを増やす代表的な方法を紹介します。
所得税と法人税の税率差を利用する
会社員の給料は、所得が増えるほど税率が上がる累進課税です。年収が上がるにつれて税金や社会保険料も増え、あまり手取りが増えないと感じますよね。
一方、法人の利益にかかる法人税は、個人の所得税より税率が低く抑えられるケースがあります。社長の給料を増やすより配偶者や家族に給料を支払うことで、世帯全体の手取りが増える可能性があります。
ただし、勤務実態のない家族に給与を支払うと、税務上のペナルティが発生する恐れがあるため、税理士などの専門家に相談しましょうね。
参考:国税庁「所得税の税率」
配当金を受け取る
会社からお金を受け取る方法は、役員報酬(給料)だけではありません。株主として会社から配当金を受け取る方法もあります。役員報酬は給料扱いになるため、所得税だけでなく社会保険料もかかります。一方、配当金には原則として社会保険料はかかりません。
すべてを給料で受け取るのではなく、「給料+配当」という形を組み合わせることで、手取りを増やせる可能性があります。
役員社宅制度を活用する
役員社宅制度を活用すると、個人の給料が増えなくても手取りを実質的に増やすことが可能です。家賃は通常、受け取った給料の手取りから支払います。言い換えると、税金や社会保険料が引かれた金額から支払っています。
一方、会社が役員に社宅を貸し、一定額以上の家賃を役員から受け取ることで実質的に手取りを増やすことが可能です。
例えば、月10万円の家賃を個人が全額負担するケースと、会社が一部(半分)を負担するケースを比較してみましょう。会社が一部負担するため、給料を減らしています。
| 給料月50万円 | 給料月45万円 | |
| 手取り | 約39万円 | 約35万円 |
| 負担する家賃 | 10万円 | 5万円 |
| 差額 | 約29万円 | 約30万円 |
5万円分に相当する税金と社会保険料が減るため、給料が減っても手取りを増やすことができます。
参考:国税庁「役員に社宅などを貸したとき」
出張手当を受け取る
法人では、出張時に出張手当(日当)を支給できます。出張手当は、実費とは別に支給でき、一定の範囲であれば受け取った個人に税金はかかりません。
個人で活動していると使えない制度ですが、法人であれば社長に日当を払うことは可能です。移動や外出が多い人ほどメリットを感じやすくなるでしょう。
家族へ給与を支払う
事業を手伝ってもらっている家族がいる場合、法人から家族へ給与を支払うという選択肢もあります。所得を家族に分散することで、世帯全体の税負担が軽くなるケースも。ただし、実態のない給与や金額設定は認められません。
やり方を間違えると、否認されたり、あとから税金を追加で払うことになったりと、逆に損をするといったリスクもあります。
自分の場合は何ができるのか、会社にバレずに、無理なく進めたいと感じた方は、一度木下博昭税理士事務所にご相談ください。会社員という立場を守りながら、あなたによりそった手取りが増える設計を一緒に考えてさせていただきます。
会社設立が失敗しないためのポイント
会社設立がゴールではありません。失敗しないためには、事前の準備と対策が必要です。
ここでは、会社設立で失敗しやすいポイントを踏まえながら、設立前に押さえておきたいポイントを紹介します。
会社形態による違いを理解する
日本の現在設立できる会社形態は、株式会社・合同会社・合名会社・合資会社の4つです。会社形態の中で、実際に選ばれることが多いのは、株式会社と合同会社です。
株式会社は社会的な信用が高く、将来的に事業を大きくしたい人に向いています。一方で、設立費用や運営コストはやや高めです。合同会社は、設立費用が安く、運営もシンプルなため、会社員が最初に作る法人として選ばれることが多い形態です。
どちらが得かではなく、今後どう使いたい会社なのかで選ぶことが大切です。
法人口座の開設ができる資本金にする
資本金は、1円からでも会社を作れます。ただし、実務上は資本金が少なすぎると法人口座の開設で苦労するケースは珍しくありません。
金融機関は、資本金の金額や事業内容などで判断します。あまりに少額だと、事業実態が弱いと見られてしまうこともあります。口座開設をスムーズに進めるためには、資本金が100万円以上必要と言われています。
会社設立後のコストを把握する
法人を作ると、利益に関係なく発生するコストがあります。例えば、法人住民税(最低でも毎年かかる税金)や税理士への顧問料、会計ソフトや事務作業の負担などです。
節税になると思って作ったのに、逆にお金が出ていくという失敗は、このような固定コストを知らずに設立してしまうことが原因です。事前に年間でどのくらいかかるのかを把握しておくことが大切です。
本業の繁忙期を避けた決算月にする
会社を作ると、年に一度、必ず決算作業があります。例えば3月決算であれば、5月末が申告・納付期限です。書類の準備や数字の確認など、想像以上に手間がかかります。
本業が忙しい時期と決算が重なると、時間が取れないとか、ストレスが増えるといった状態になりがちです。会社員社長の場合は、本業が落ち着いている時期を決算月にすることで、負担を大きく減らせます。
設立前から専門家に相談する
会社設立でよくある失敗は、会社を作ってから相談することです。設立後に「この形態は合っていなかった」「もっといいやり方があった」と気づいても、簡単には修正できません。
だからこそ、設立前から税理士などの専門家に相談することが重要です。会社員という立場を守りながら、無理のない設計を一緒に考えてもらうことで、失敗のリスクを大きく減らせます。
まとめ
会社員のまま会社を設立することは、特別な人だけの選択ではありません。法人をうまく活用すれば、本業を続けながら収入源を分散し、リスクを抑え、将来の節税や資産形成につなげることができます。
一方で、社会保険や税金、会社設計を自己流で進めてしまうと、「思っていたより負担が大きい」「逆に不安が増えた」という結果にもなりかねません。大切なのは、設立そのものではなく、会社員という立場に合った設計ができているかどうかです。
自分の場合はどうすべきかを知りたい方は、木下博昭税理士事務所までお気軽にご相談ください。本業を守りながら、無理のない法人活用をサポートいたします。
投稿者プロフィール

- 税理士/南九州税理士会 139642
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熊本生まれ 熊本育ち
税理士の木下博昭です。税理士業界歴21年!
節税や補助金、創業融資などを利用して、会社にお金を残す!
これに特化した経営支援を行いたいと思い独立を決意。
令和元年、令和のスタートともに独立しました。
もちろん、税制を活用した節税も行います。
農業コンサルタント向けに税制改正や節税の講演も実施しています。
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