
「税理士の顧問料、正直できるだけ安くしたい」法人を経営していれば、そのように感じるのはごく自然なことです。売上が安定せず先行きが見えない中、毎月の固定費は1円でも抑えたいです。しかし「税理士は誰でも同じ」「申告だけしてくれれば十分」と安さだけで選ぶと、数字が見えない、相談できない、お金が残らないといった状況に陥ることがあります。
この記事では、安さの裏側と失敗を避ける考え方について解説します。
この記事で分かること
- 熊本エリアの売上規模別・顧問料相場のリアルな目安
- 格安料金のカラクリと注意点
- サービスの質を落とさずに費用を抑えつつ良い税理士と付き合う方法
Q 熊本で一番安い顧問料はいくらくらいですか?
A 月額1万円以下の事務所も存在しますが、記帳代行や決算料、年末調整などが別料金で、トータルコストは決して安くないケースが大半です。
Q とにかく安く済ませたいけど、格安税理士でも大丈夫ですか?
A 「税務署に書類を出すだけ」と割り切るなら問題ありません。しかし、節税提案や銀行融資のサポートは期待できないため、会社にお金を残したい場合は不向きです。
Q 結局、どの税理士を選べば失敗しないのですか?
A 目先の月額だけで決めず、「その金額で何をしてくれるか(訪問頻度、記帳の有無、相談のしやすさ)」というサービス範囲を確認し、自社の手間と比較して選ぶのが正解です。
- 0.1.1. この記事で分かること
- 1. 熊本の税理士顧問料の相場はいくら?
- 1.1. 売上規模別の目安
- 1.2. 記帳代行を依頼する場合の目安
- 1.3. 決算申告のみの目安
- 2. なぜ安い?格安税理士事務所のカラクリ
- 2.1. 記帳代行は含まれていない
- 2.2. 担当者の経験が浅い
- 2.3. 訪問なし・来所のみ・オンライン対応が基本
- 2.4. 顧問料以外が高めに設定されている
- 2.5. 業務が効率化されている
- 3. 安い税理士を選んで失敗するケース
- 3.1. 試算表の作成が遅く現状把握ができない
- 3.2. 節税提案がなく言われた通りの税金を払うだけになる
- 3.3. 担当者が頻繁に変更される恐れがある
- 3.4. 銀行融資を受けたいときに事業計画作成のサポートが受けられない
- 4. 節税対策と税理士費用の比較
- 4.1.1. 例
- 5. 熊本で費用を抑えつつ良い税理士と付き合う方法
- 5.1. 自社で記帳する
- 5.2. 領収書等の資料整理を行い税理士の手間を減らす
- 5.3. 訪問頻度を見直す
- 5.4. 金額ではなくサービス内容で比較する
- 6. まとめ
熊本の税理士顧問料の相場はいくら?
熊本で税理士を探していると、「結局いくらが相場なのかわからない」と感じる方は多いのではないでしょうか。税理士の顧問料は全国一律ではなく、売上規模・業務量・依頼内容によって変わります。
ここではまず、熊本エリアにおける一般的な顧問料の目安を、売上規模別に整理します。
売上規模別の目安
以下は、熊本で法人が税理士と顧問契約を結ぶ場合の、月額顧問料の目安です。
| 売上規模 | 顧問料の目安 |
| 1,000万円未満 | 1万円〜2万円程度 |
| 1,000万円〜3,000万円未満 | 2万円〜3万円程度 |
| 3,000万円〜5,000万円未満 | 3万円〜4万円程度 |
| 5,000万円〜1億円未満 | 4万円〜5万円程度 |
| 1億円〜3億円未満 | 5万円〜7万円程度 |
| 3億円以上 | 7万円以上 |
「思ったより高い」と感じた方もいるかもしれません。ただし、この金額はあくまで平均的な相場であり、全ての税理士がこの価格帯というわけではありません。
実際には面談頻度の回数や記帳を自社で行うことで、報酬を抑えることができます。税理士報酬を抑える具体的な方法については後述します。
記帳代行を依頼する場合の目安
記帳代行(丸投げ)を依頼する場合は、顧問料とは別に費用がかかるのが一般的です。記帳代行費用は仕訳数に応じて異なり、月50仕訳前後の場合は5,000円〜1万円が目安です。
売上が不安定な法人にとって、毎月の固定費の負担は大きな不安材料と言えます。そのため、「仕訳数に応じた料金設定か」「繁忙期と閑散期で金額が変わるか」といった点は、契約前に必ず確認しておくことが重要です。
決算申告のみの目安
税理士には、決算申告のみを依頼することができます。決算申告のみを依頼する場合の費用目安は、以下の通りです。
| 売上 | 費用の目安 |
| 1,000万円未満 | 10万円〜20万円程度 |
| 3,000万円前後 | 15万円〜25万円程度 |
| 5,000万円以上 | 20万円〜30万円以上 |
一見すると安く感じますが、「日常的な相談ができない」「節税のタイミングを逃しやすい」「資金繰りのアドバイスが受けられない」といったデメリットもあります。
「税理士なんて誰に頼んでも同じ」と思われがちですが、売上が不安定な法人ほど、成長をサポートしてもらえる税理士選びが重要です。
なぜ安い?格安税理士事務所のカラクリ
格安の税理士事務所を見ると、「相場より安いけど大丈夫だろうか」と、感じることもあるでしょう。実は、顧問料が安いのには理由があります。
ここでは、格安税理士事務所のカラクリを一つずつ解説します。
記帳代行は含まれていない
格安の顧問料でよくあるのが、記帳代行がサービスに含まれていないケースです。顧問料は安く見えても、「記帳は全て自社対応」「丸投げすると別途費用が発生」という仕組みになっていることがあります。
顧問料を払えば全ての業務をやってくれるわけではないため、どこまでが顧問料に含まれるのかは必ず確認が必要です。
担当者の経験が浅い
費用を抑えるために、若手スタッフや入社して間もない担当者がメイン対応になっている事務所もあります。基本的な業務には問題がなくても節税提案の引き出しが少なく、経営の相談ができないなどのリスクがあります。
とにかく安さ重視なら問題ありませんが、相談しながら経営を安定させたい方には向いていないと言えるでしょう。
訪問なし・来所のみ・オンライン対応が基本
格安事務所の多くは定期訪問なし、来所またはオンライン対応のみといった形で、移動や打ち合わせのコストを削減しています。顧問料は抑えられますが、「対面でじっくり相談したい」「状況を見てアドバイスしてほしい」という方には合わない場合があります。
顧問料以外が高めに設定されている
月額顧問料は安くても、決算申告料や年末調整、税務調査対応といったスポット業務が高めに設定されていることもあります。結果的に、「トータルで見ると、あまり安くなかった」というケースも少なくありません。
業務が効率化されている
安いからといって必ずしも悪いとは限りません。最近では、クラウド会計の活用やデータ共有の効率化、業務フローの標準化によって、無駄な工数を減らし、正当に安くしている良心的な税理士事務所も増えています。
このような事務所は必要な業務はしっかり対応し、無駄な作業やコストは省くという考え方です。安いけど質が悪いのではなく、合理的に安いのが特徴です。
安い税理士を選んで失敗するケース
顧問料が安いこと自体は悪いことではありません。しかし、安さの理由を理解せずに選んでしまうと、後悔するケースがあります。
ここでは、実際によくある失敗例を紹介します。
試算表の作成が遅く現状把握ができない
格安の税理士事務所では、記帳やチェックが後回しだったり、試算表は数ヶ月に一度だけだったりというケースも少なくありません。その結果、「今の売上や利益がわからない」「手元にあるのは、2〜3ヶ月前の数字だけ」という状態になりがちです。
このような状態では、資金繰りの判断が遅れ、広告投資や採用の判断を誤るなど、経営判断が常に後手になります。
節税提案がなく言われた通りの税金を払うだけになる
「税理士に頼んでいるのに、何もしてくれない」このような不満は、格安税理士でよく聞かれます。理由はシンプルで、申告業務がメインとなり、節税や経営アドバイスなどのサポートが顧問料に含まれていないからです。
決算直前に税額だけ知らされ、言われた税金を払うしかない状況も珍しくありません。本来使えたはずの節税策を知らないまま税金を払う場合、相場の税理士報酬以上の税負担になるかもしれません。
担当者が頻繁に変更される恐れがある
顧問料を安く抑えている事務所では、スタッフの入れ替わりが激しく、担当者が頻繁に変わるというリスクもあります。担当が変わるたびに、会社の状況を一から説明したり、過去の経緯が引き継がれていなかったりといったストレスが発生します。
- 毎回説明するのが面倒
- 前に話した内容が伝わっていない
こうした小さな不満が積み重なり、税理士に相談しなくなるという悪循環に陥ることもあります。
銀行融資を受けたいときに事業計画作成のサポートが受けられない
会社経営においては利益の確保以上に運転資金の確保、銀行融資が重要になります。しかし格安税理士の場合、事業計画の作成は対応外で、融資は「銀行に聞いてください」で終わるというケースもあります。
銀行に何を出せばいいかわからず、融資のチャンスを逃すかもしれません。
節税対策と税理士費用の比較
顧問料はできるだけ安くしたいと考えるのは自然ですが、税理士費用をコストとしてだけ見ると、結果的に損をすることがあります。たとえば、以下のケースを想定してみてください。
例
- 安い税理士:月額顧問料1万5,000円
- 良い税理士:月額顧問料3万5,000円
- 節税対策できる税金の金額50万円
差額は、年間で考えると24万円です。しかし、安い税理士の場合、節税提案が期待できないため、節税額はほぼ0円ということも珍しくありません。
一方、良い税理士であれば、節税対策の結果、年間50万円以上の節税が実現するケースもあります。コストを抑えることができた24万円よりも、節税で対策できなかった税金50万円の方が負担が増える恐れがあります。
ただ言われた税金を払うだけで、相談できる相手がいないのは、経営リスクを高めてしまいます。「安さ」だけで選ぶのではなく、「どれだけお金を守ってくれるか」という視点で税理士を選ぶことが大切です。
熊本で、無理のない顧問料に抑えたい場合は、木下博昭税理士事務所へご相談ください。クラウド会計などを活用し、結果的にお金が残る対策をご提案できます。
まずは、「今の顧問料と税金、本当にバランスが取れているか?」を確認するところからでも大丈夫です。土日・平日夜間も相談が可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
熊本で費用を抑えつつ良い税理士と付き合う方法
税理士を安くするのではなく、付き合い方を工夫することで、費用とサービスのバランスを取ることは十分可能です。具体的には、以下の方法があります。
- 自社で記帳する
- 領収書等の資料整理を行い税理士の手間を減らす
- 訪問頻度を見直す
- 金額ではなくサービス内容で比較する
ここでは、熊本で費用を抑えつつ良い税理士と付き合う方法について紹介します。
自社で記帳する
顧問料が高くなりやすい原因のひとつが、記帳代行を税理士に任せていることです。記帳とは、日々の売上や経費を会計ソフトに入力し、数字を整理する作業ですが、これを全て丸投げすると、その分どうしても費用がかかります。
最近はクラウド会計も普及しており、専門知識がなくても入力しやすい環境が整っています。最低限の記帳を自社で行うことで、顧問料を抑えつつ、数字を把握する習慣も身につくため、経営面でもメリットがあります。
領収書等の資料整理を行い税理士の手間を減らす
領収書や請求書の整理状況は、顧問料に大きく影響します。たとえば、月ごとに分けられておらず、封筒や箱にまとめて渡す状態では、税理士側で仕分けや確認に多くの時間がかかります。その結果、その手間が費用に反映される傾向です。
一方で、領収書を月別に分ける、簡単なメモを添える、データで共有するといった工夫をするだけでも、作業効率は大きく改善します。
このような会社は「手間がかからない会社」として評価され、顧問料の見直しや、良好な関係につながりやすくなります。少しの整理が、結果的にコスト削減につながるのです。
訪問頻度を見直す
「税理士とは毎月会うもの」と思い込んでいる方も多いですが、必ずしもそうとは限りません。実際には、毎月の訪問が不要な会社や、必要なときだけ相談できれば十分というケースも多くあります。
毎月の訪問には移動時間や準備時間がかかるため、その分が顧問料に反映されていることもあります。Zoomなどのオンライン面談を活用すれば、移動時間を省き、短時間でも効率よく相談が可能です。
対面にこだわらず、相談の質を重視することで、サービスの内容を落とさずに顧問料を抑えることができます。自社にとって本当に必要な頻度を見直すことが大切です
金額ではなくサービス内容で比較する
税理士選びで最も大切なのは、顧問料の金額そのものではなく、「その金額で何をしてくれるのか」という点です。
たとえば、節税の提案があるか、資金繰りや融資の相談ができるか、疑問があったときに気軽に質問できる雰囲気があるか、といった点は数字以上に重要です。顧問料が安くても申告だけで終わり、気軽に相談できない税理士では結果的に損をすることもあります。
話しやすく、経営の悩みを共有できる税理士は、無駄な支出やトラブルを未然に防いでくれるでしょう。長期的に見れば、サービス内容で選ぶことが最もコストパフォーマンスの良い選択と言えます。
税理士の経営コンサルタントについては、以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ
安い税理士が必ず悪いわけではありませんが、安さには必ず理由があります。創業期と安定期では、求めるサポートも変わります。大切なのは、作業代行ではなく、会社の未来を一緒に考えてくれるパートナーとして税理士を選ぶことです。
熊本で、顧問料を抑えつつ数字や将来の相談もしたい方は、木下博昭税理士事務所へ一度ご相談ください。
投稿者プロフィール

- 税理士/南九州税理士会 139642
-
熊本生まれ 熊本育ち
税理士の木下博昭です。税理士業界歴21年!
節税や補助金、創業融資などを利用して、会社にお金を残す!
これに特化した経営支援を行いたいと思い独立を決意。
令和元年、令和のスタートともに独立しました。
もちろん、税制を活用した節税も行います。
農業コンサルタント向けに税制改正や節税の講演も実施しています。
何かご相談があればお気軽にどうぞ!
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