
熊本で個人事業を続けていると、売上や利益が増えたときに「そろそろ会社にした方がよいのでは」と考えることがあります。個人で行っている事業を会社へ移すことを「法人成り」といいます。
ただし、会社にすれば必ず税金が安くなったり、手元に残るお金が増えたりするわけではありません。税金だけでなく、社会保険料や会社を維持する費用なども増えるためです。
大切なのは、自分の場合に個人事業を続けた方がよいのか、会社にした方がよいのかを比べることです。
この記事では、熊本で法人成りを考えている個人事業主の方に向けて、税理士に相談できることや相談先の選び方、相談前に用意しておきたいものをわかりやすく解説します。
法人成りを税理士に相談するときのよくある質問
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法人成りを決めていなくても税理士に相談できますか?
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はい、会社にすることを決める前でも相談できます。
「法人化した方が税金は少なくなるのか」「今の利益ならまだ個人事業の方がよいのか」と迷っている段階で相談しても問題ありません。現在の売上や利益、生活費、今後の事業計画などをもとに、個人事業を続ける場合と法人化した場合を比べてもらうと判断しやすくなります。
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法人成りをするときは今の税理士を変える必要がありますか?
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法人成りをするだけで、税理士を変える必要はありません。
まずは今の税理士に、法人化するかどうかの比較や設立前の相談、法人設立後の申告まで対応してもらえるか確認しましょう。あわせて、法人化すると料金がどう変わるのか、経理や役員報酬についてどこまで相談できるのかも確認しておくと安心です。
必要な支援を受けられない場合は、ほかの税理士への相談も検討するとよいでしょう。
- 1. 法人成りを税理士に相談するときのよくある質問
- 2. 法人成りは会社を作る前に税理士へ相談しよう
- 3. 法人成りで税理士に相談できること
- 3.1. 法人化すると手元に残るお金はどう変わるか
- 3.2. 消費税への影響を考えていつ法人化すればよいか
- 3.3. 今の事業を会社へ引き継ぎ経理をどう進めるか
- 4. 熊本で法人成りを任せる税理士の選び方
- 4.1. 会社設立の前後で、どこまで任せられるか
- 4.2. 税金以外の手続きも専門家につないでもらえるか
- 4.3. 毎月の料金だけでなく年間でいくらかかるか分かるか
- 4.4. 無理なく相談できる場所・時間・連絡方法か
- 5. 初めての相談には何を用意すればよい?
- 6. 熊本で法人成りをお考えなら木下博昭税理士事務所へ
- 7. まとめ
法人成りは会社を作る前に税理士へ相談しよう
法人成りについて税理士へ相談するなら、会社を作った後ではなく、できるだけ設立前がおすすめです。会社を作るときには、資本金や決算月、役員報酬などを決めます。役員報酬とは、社長などの役員に会社から支払う給与です。
役員報酬は、会社の経費として認めてもらうためのルールがあります。一般的には、毎月同じ金額を支払う「定期同額給与」などの条件を満たす必要があります。
そのため、会社を作ってから金額を考えるよりも、設立前に
- 毎月の生活にいくら必要か
- 会社にいくらお金を残したいか
- 会社の利益がどのくらいになりそうか
を整理しておく方が決めやすくなります。
会社設立後には税務署へ提出する書類もあります。たとえば、設立1期目から法人の青色申告を利用する場合は、原則として「設立から3か月を過ぎる日」と「最初の事業年度が終わる日」のうち、早い方の前日までに申請が必要です。
会社設立後に慌てないためにも、設立前から必要な手続きと期限を確認しておきましょう。
参考:国税庁「新設法人の届出書類」
参考:国税庁「役員に対する給与(平成29年4月1日以後支給決議分)」
法人成りで税理士に相談できること
税理士には、「法人化すると税金がいくらになるか」だけでなく、会社にした後のお金や経理についても相談できます。特に確認しておきたいのは、次の3つです。
法人化すると手元に残るお金はどう変わるか
法人化するかどうかを考えるときは、税金だけを比べないことが大切です。
会社にすると、会社が払う税金のほか、社長が受け取る役員報酬にも税金がかかります。さらに、社会保険料や会社を維持するための費用も考える必要があります。
主に次のような項目を比べましょう。
| 比べるもの | 個人事業の場合 | 法人の場合 |
|---|---|---|
| 税金 | 個人事業の利益をもとに税金を計算 | 会社の利益と役員報酬について税金を計算 |
| 社会保険 | 現在加入している健康保険・年金など | 健康保険・厚生年金などを確認 |
| 経理・申告費用 | 個人の確定申告など | 法人の決算・申告など |
| 手元のお金 | 事業のお金から生活費を出す | 役員報酬で生活費を取り、会社にもお金を残す |
法人は、社長1人の会社を含め、原則として健康保険・厚生年金保険の適用対象になります。実際の加入対象や保険料については、役員報酬などの状況をもとに確認が必要です。
そのため、「法人にすれば税金が減るから得」と単純には判断できません。
税理士へ相談するときは、今の利益だけでなく、今後の利益の見込みや毎月必要な生活費、会社に残したいお金も伝えましょう。
法人化による手取りの違いを詳しく知りたい方は、以下の記事をご確認ください。
消費税への影響を考えていつ法人化すればよいか
法人成りでは、消費税についても設立前に確認しておきましょう。新しく作った法人は、条件によっては設立直後の消費税が免除される場合があります。一方で、
- 資本金の金額
- インボイス登録
- 売上や給与の状況
- ほかの会社との関係
などによっては、消費税を納める必要があります。
また、個人事業主と新しく作った法人は別の事業者です。個人事業で使っていたインボイス登録番号を、そのまま法人で使うことはできません。会社でもインボイスを発行するのであれば、法人として登録する必要があります。
取引先にインボイスを発行する必要がある場合は、会社を作る時期だけでなく、法人としていつから請求を始めるのかも考えておきましょう。
法人成りと消費税については、以下の記事もご確認ください。
参考:国税庁「新規開業又は法人の新規設立のとき」
参考:国税庁「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」
今の事業を会社へ引き継ぎ経理をどう進めるか
会社を作っただけでは、個人事業で行っていた仕事が自動的に会社へ移るわけではありません。たとえば、次のようなものを確認します。
- 事業で使っている車やパソコンなどの資産
- 商品や材料などの在庫
- 個人名義の借入金
- 店舗や事務所の契約
- 取引先との契約
- 銀行口座
- 請求書やインボイス
- 会計ソフト
どれを会社へ移すのか、いつから会社名義にするのかを決める必要があります。
借入金や契約は、自分の判断だけでは会社名義へ変更できない場合もあります。金融機関や取引先への確認が必要になることもあるため、早めに整理しておきましょう。
経理についても、会計ソフトへの入力を自分で行うのか、税理士事務所へ依頼するのかを決めておくと、会社設立後の負担を減らしやすくなります。
法人成りの具体的な流れについては、以下の記事をご確認ください。
熊本で法人成りを任せる税理士の選び方
法人成りを相談する税理士を選ぶときは、料金だけで決めず、「会社を作る前から作った後まで、どこまで相談できるか」を確認しましょう。
会社設立の前後で、どこまで任せられるか
まず確認したいのは、税理士が対応してくれる範囲です。たとえば、次のような内容があります。
- 個人事業と法人の税金や手取りの比較
- 役員報酬の相談
- 設立後に必要な税務署への届出
- 会計ソフトの設定
- 毎月の経理
- 法人の決算・申告
税理士事務所によって、契約に含まれる内容は異なります。
「法人成りをサポートします」という説明だけで判断せず、自分がお願いしたい業務が料金に含まれているかを確認しましょう。
税金以外の手続きも専門家につないでもらえるか
会社設立では、税理士だけですべての手続きを行うとは限りません。
たとえば、会社の設立登記は司法書士、社会保険の手続きは社会保険労務士、業種によって必要になる許認可は行政書士などへ相談する場合があります。
そのため、
- どの手続きを誰が担当するのか
- 必要な専門家を紹介してもらえるのか
- 別に費用がかかるのか
を確認しておくと安心です。
窓口になる人がはっきりしていれば、「次は誰に相談すればよいのかわからない」という状態も避けやすくなります。
毎月の料金だけでなく年間でいくらかかるか分かるか
税理士費用を比べるときは、月額料金だけを見るのではなく、1年間でいくらかかるのかを確認しましょう。初年度には、毎月の顧問料以外にも、
- 法人成り前の相談
- 会社設立時の支援
- 決算・申告
- 記帳代行
- 給与計算
- 他の専門家への報酬
などがかかる場合があります。
「毎月いくらか」ではなく、「初年度に全部でいくらかかるのか」を見積もってもらうと比較しやすくなります。
法人成りの税理士費用については、以下の記事もご確認ください。
無理なく相談できる場所・時間・連絡方法か
税理士とは、会社を作った後も長くやり取りすることがあります。そのため、料金やサービスだけでなく、相談しやすさも確認しておきましょう。
たとえば、
- 来所とオンラインのどちらで相談できるか
- 電話・メール・チャットなど何で連絡できるか
- 平日の昼間以外でも相談できるか
- 質問したときに誰が対応するか
などです。
仕事をしながら法人化を進める場合は、自分の予定に合わせて相談できるかどうかも大切です。
初めての相談には何を用意すればよい?
初回相談ですべての資料をそろえる必要はありません。まずは、用意できる範囲で次のものをまとめておきましょう。
- 直近の確定申告書や決算書
- 最近の売上と利益
- 毎月必要な生活費
- 現在の借入金
- インボイス登録の有無
- 会社へ移したい車・機械・在庫など
- 今後の採用や設備投資の予定
まだ今年の利益が確定していなければ、「今のところこのくらいになりそう」という見込みでも構いません。
大切なのは、正確な資料をすべてそろえてから相談することではなく、今の状況を税理士に伝え、追加で何を確認すればよいか整理することです。
熊本で法人成りをお考えなら木下博昭税理士事務所へ
木下博昭税理士事務所では、個人事業を続けた場合と法人化した場合の比較や、役員報酬、税金、会計ソフト、設立後の経理・資金繰りなどについて相談できます。
「法人化した方がよいのかわからない」という段階からでも、今の利益や生活費、会社に残したいお金を確認しながら検討できます。初回面談は無料です。来所のほかZoomでの面談にも対応しており、平日夜間や土日の相談も受け付けています。
まとめ
法人成りを考えるときは、「税金が安くなるか」だけで決めるのではなく、社会保険料や会社の維持費、生活費、会社に残すお金まで含めて考えることが大切です。また、役員報酬や消費税、インボイス、会社へ引き継ぐ資産や契約など、会社を作る前に決めておきたいこともあります。
まずは現在の売上や利益、生活に必要なお金、今後の事業計画を整理し、個人事業を続ける場合と法人化する場合を比べてみましょう。
投稿者プロフィール

- 税理士/南九州税理士会 139642
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熊本生まれ 熊本育ち
税理士の木下博昭です。税理士業界歴21年!
節税や補助金、創業融資などを利用して、会社にお金を残す!
これに特化した経営支援を行いたいと思い独立を決意。
令和元年、令和のスタートともに独立しました。
もちろん、税制を活用した節税も行います。
農業コンサルタント向けに税制改正や節税の講演も実施しています。
何かご相談があればお気軽にどうぞ!
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